職場上司のスピーチの基本とポイント

職場の上司のスピーチとなれば、新郎新婦からしてみると、主賓と比べても、より自分たちに近い立場の上司に当たります。

堅くなりすぎたりする事ないようにし、近しい職場上司だからこそ知っているようなエピソードなどを盛り込みつつスピーチを話すことで、主賓挨拶とはまた違った新郎新婦の意外な一面を紹介する事ができます。

職場上司によるスピーチ例文

私は、新郎の○○君が勤務する会社で、彼が所属しております、製造課の主任を務めております▽▽と申します。
本日は、○○家、■■家の結婚披露宴にお招き頂きまして、誠にありがとうございます。
並びに、ご両家の皆様、本日は誠におめでとうございます。

改めまして、○○君、■■さん、ご結婚おめでとう。
彼の職場における働き振りには、目を見張るものがありまして、同僚や後輩からの信頼も厚く、
なにより私も深く彼を信頼していて、将来を嘱望しております。

きっと近いうちに、我が社の将来を担っていく人材になってくれるであろうと、期待しておる所存です。
とまぁ、ここまでは、お約束の褒め言葉になってしまいましたが、ここからは少し本音を述べてみたいと思います。

ここだけの話ですが、彼は非常に実直で、そしてこだわりの強い優秀な社員であります。
しかしながら、その実直さが故に、時としてそれが頑固さに変わる時もあり、時として手を焼く事もあります。
彼は、そのこだわりの強さが故に、どれだけ言っても自分流の仕事の方法を変えたりせずに、自分にも厳しく、 そして後輩にも同じくらいに厳しいために、時として困ったりする事もあります。

先日も、彼の後輩でもある新人のミスのために、
工場ラインを数時間止めなければいけない事態に発展しました。

すると、その時に彼は、私のやり方で後輩に仕事をさせたのですから、
これは私の責任です。と言って、ミスをした後輩ではなく、彼自身が始末書を書こうとしたのでした。

長い間、色々な社員を見てきましたが、これほどまでに責任感強く面倒を見る社員はおりませんでした。
そうまで言われてしまうと、今回のミスは、主任でもある私が責任を取る。と私もかっこをつけました。

それで丸く収まるかと思いきや、彼はそこさえも譲らなかったのです。全く持って頑固な男です。
ミスをした新人は泣いていましたが、彼はその彼に対して一言も責める事なく逆に新人をかばって、慰めて励ましていました。

そんな彼を慕わない後輩がどこにいるでしょうか。
彼は自分が持つ信念をそう簡単に曲げたりする事がないわがままで頑固で、
自分に厳しくそして他人にも厳しい男でもあります。

しかしながら、自分が守るべきもの、守らなければいけないと感じているものへの愛情や責任感というものは、 誰よりも強い男であると断言できます。
だからこそ、日々厳しく叱咤激励されている部下も、彼には心から信頼してついて行っているのでしょう。

どうか皆様、わがままで時として頑固な男ではありますが、
非常に男気のある彼と、そんな彼と共に歩んでいこうと決めた■■さんを、
どうかこれからも今までと同じように温かく見守ってください。
本日は、おめでとうございました。